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【取材】大文字山

8月 18th, 2009

取材というか、体験レポートです。西山さんが三条大橋で「がーん」となっている頃、私は友人の紹介で大文字の点火のお手伝いに参加させて頂いておりました。

午後15時頃、銀閣地道を歩いていくと、銀閣寺の門前に大文字保存会のテントがあります。ここで護摩木の受付などを行っています(この時間までにすでに終了しています)。
銀閣寺の脇から山へ登っていきます。この山はNPO法人である大文字保存会の私有地ですが、普段は気軽に登山が行える場所となっています。この日は送り火のため登り口に「登山禁止」と看板が出ていました。恐らく時間制限があるのだと思います。まだこの時間は一般の登山客が出入りしていました。我々は一応登り口で「入山許可証」を見せて中に入りました。

持ち物は意外に少なく、2リットルの水が入ったペットボトルを各自1本。後は点火用の藁束だけです。火床となる薪は、昔は人が運んでいたのでしょうけど、今は運搬用のケーブルが設置してあり、すでに山の上に運んであります。

登山中
それでも久々の山登りなので、少々疲れます。途中2回ほど休憩し、40分程かけて登りました。ルートがいくつかあるそうですが、我々は今年の担当部分に近い一文字付近(「大」の字の横一文字)に出るルートをとりました。

一文字に到着
到着しました。絶景です。京都市内が一望出来ます。この日は「薄曇りでところどころから日が差す」という、非常に山登り日和なお天気で、もちろん暑いですが日焼けして大変だとか、熱射病で倒れてしまうような危険はなさそうで、むしろ山の上の風が心地よく感じられる程でした。

南のながれ
十分時間的な余裕はありますが、早速準備に取りかかります。今年担当する場所は大の字の中心の交差部分(ここが一番大きく、4基の火床がある)から下の2つとなります。メインの火床に一番近いという意味ではかなりイイ場所です。すでに薪も用意されてありますので、これを組み上げていきます。薪と言ってもすべて護摩木で、みなさんの願いやお名前が書いてあります。護摩木には2種類あって、木を割っただけのいわゆる薪の形状をしたものと、キレイに加工してある木の札のモノがあります。若干お値段が違うようですw

組立中
まず薪状の護摩木を組んでいきます。なるべく太い木と細い木を選り分けて、太い木が外側になるように、「ロ」の字に組んでいきます。細い木は内側に組みます。さらに、太い木と細い木の隙間に燃えやすい松葉を詰めていきます。煙突状にどんどん高くなっていきます。
木の太さや形がまちまちなので、時々前後左右のバランスを見て調節しないと傾いてしまいます。傾いていると火をつけた後、くずれて早く消えてしまうことがあるので、なるべくキレイに組み上げないといけません。
薪を組んでしまうと、その後は札状の護摩木を積んでいきます。これは形が揃っているので、簡単にキレイに積むことが出来ます。
最後に回りに藁をかぶせます。藁は点火にも使用するので、少し別にしておいて、松明のような形状にまとめてしばっておきます。

完成
万一のためと、最後の消火のために消防隊員の方に来て頂いています。どこかに貯水池があるみたいで、そこからポンプで水を持ってきます。火床が組みあがった頃に放水テストが行われます。雨が降った場合と放水テストの際に薪が濡れてしまわないように、点火直前まではビニールシートもかけておきます。

18時前には準備が終わりました。後は点火時間の20時を待つだけです。その間、点火後の撤退場所などを確認しましたが、2時間程は暇になります。おやつを食べてのんびりしていました。まだまだ日が長いですが、19時頃になると徐々に暗くなってきます。だんだんと京都の街に灯がともる様子を眺めました。ここから見ると京都駅もすぐ近くに思えます。私は普段あまり訪れることがないのですが、京都駅の南にもずっと街が広がっているのが良く分かります。

点火10分前になりました。さすがに点火は素人の出る幕は無いので、少し上のスペースヘ避難します。カウントダウンがはじまり、「北のながれ、よいかー!」、「オーッ」、「南のながれ、よいかー!」、「オーッ!」と威勢の良いかけ声が発せられます。

点火
20時、点火です。まず最初に中心部分の4基に点火されます。大きな松明を振りかざします。うまく点火されたようで、どんどん火が強くなります。同時に回りで見ている人達からも歓声があがります。
後は正確にはどういう順番で点火されたのか良く分かりませんでしたが、どんどん火があがります。ある程度以上までは熱気で近寄ることが出来ません。炎の迫力はありますが、当然ですが全体像は良く分かりません。そう思っている内に、右手前方に見える「妙」「法」にも火がつきはじめました。非常によく見えます。
順に、舟形、左大文字にも火が灯り、いずれもよく見えました。最後に鳥居も見ることが出来ましたが、さすがに鳥居は少し距離があり、少しぼやけて見えました。

15分ほどして自然に火が消えてくると、最終的に消火されるのは消防隊員の方です。少し炭を回収して、作業は終わりです。炭は熱いので、笹にくるんで水をかけて、ゴミ袋に入れて持って帰ります。最初に運んだ2リットルのペットボトルの水は消火ではなく、このために使用するのでした。
この送り火の後の炭はお守りとして重宝されます。消火後から翌日にかけて一般の方が山を登ってこの炭を拾いに来られます。炭は半紙などに包んで、紐でしばって玄関に置いたりします。

あとは山を下りるだけなんですが、これがまた大変です。真っ暗な上にかなりの混雑です。懐中電灯を持ってくるのを忘れたので、人の灯りを頼りに下りました。やはり山を下りるに従って暑くなり、汗は出ますし、足は痛くなります。作業と言うよりこの山の上り下りで疲れました。
銀閣地道に戻ってから食べたアイスが美味しかったです。

投稿者:旅館こうろ 北原達馬

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